[試験対策]これだけは覚えておきたい保育の理論の外国人学者一覧

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保育士試験で問われる、保育の理論や体系を構築してきた学者の名と、彼らが唱えた主張や考え方。

これだけは最低、覚えておいたほうが良い人々の一覧です。

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ヴィゴツキー(ロシア)―保育の心理学―

Lev Simkhovich Vygodskiy

発達の最近接領域」を重視。自分で解決可能な領域と、全く解決できない領域との間に、他からの援助があれば解決できるという潜在的な発達領域があるとした。
保育において保育者は、この「発達の最近接領域」に働きかけることで、発達を助けることができると考えられる。

レフ・ヴィゴツキー(1896年11月17日- 1934年6月11日)は、ベラルーシ出身のソビエト連邦の心理学者。

エリクソン(ドイツ) ―保育の心理学―

Erik Homburger Erikson

発達段階説」。フロイトの理論に基づき、生涯発達の観点から社会的な側面を重視した発達理論。
それぞれの段階に発達課題があり、それができないと心理学的な「危機」の状態になると説いた。

エリク・ホーンブルガー・エリクソン( 1902年6月15日 – 1994年5月12日)は、アメリカ合衆国の発達心理学者で、精神分析家。

エレン・ケイ(スウェーデン)―教育原理―

Ellen Karolina Sofia Key

「子どもは成長段階にある人であるから、子どもは大人に比べて未熟であり、育てるべき存在、守るべき存在である。20世紀は子どもが幸せに育つことのできる平和な社会を築くべき時代である」と自著『児童の世紀』(1900年)で主張した。この考えは「児童中心主義」として世界に広まった。

エレン・ケイ(1849-1926)は、スウェーデンの社会思想家、教育学者、女性運動家。『児童の世紀』(1900年)著者。

ゲゼル(アメリカ) ―保育の心理学―

Arnold Lucius Gesell

人間の発達において、遺伝を重視する考え方が「遺伝論」。生まれつき内在する遺伝的な要素が成熟にともない自律的に発現するという「遺伝論」の代表格がゲゼルだ。

アーノルド・ゲゼル(1880年6月21日 – 1961年5月19日)は、アメリカ合衆国の心理学者、小児科医。子どもの発達研究の分野のパイオニアとされる。

「環境論」のワトソン

 コルチャック(ポーランド)―子ども家庭福祉―

Janusz Korczak

子どもには人としての次のような権利があると主張。

  • 要求する権利
  • 信念に反する教育を斥ける権利
  • 過ちを犯す権利
  • 秘密を認める権利

大人としてはつまらないものでも子どもの価値観を尊重することが大事だと言い続け、その考えは1989年の「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」制定に大きな影響を与えた。

ヤヌシュ・コルチャック(1878〜1942)。医師、教育者、作家。孤児医院を運営。

ハーロウ(アメリカ)― 保育の心理学―

Harry Frederick Harlow

ハーロウの実験で知られる。生後間もないアカゲザルを母ザルから引き離し、代理母として哺乳瓶の付いた金網製の人形と毛布の人形を与えた。するとどちらから授乳を受けるかに関係なく、子ザルは、毛布の母ザルにしがみつき、それを拠点として探索活動を行った。不安や恐怖を感じると、毛布の母ザルにしがみついた。このことは密接な「身体接触による快感」が愛着の形成にとって重要だということを示している。

ハリー・ハーロウ(1905 〜1981) は、アメリカの心理学者。

 パーテン(アメリカ)―保育の心理学―

M.B.Parten

遊びの発達を次のようにとらえた。ただ、順番に発達するわけではないことに注意。

  1. 一人遊び(2〜3歳)他の子がそばで遊んでいても関心を示さず1人で遊ぶ
  2. 傍観(2〜3歳)他の子の遊びに関心は示すが、加わらずじっと見ている
  3. 平行遊び(2〜3歳)他の子と近くで同じ遊びをしていても、子ども同士に交流はない
  4. 連合遊び(4〜5歳)他の子と一緒に遊ぶが、まとまりがない
  5. 協同遊び(4〜5歳)集団で共通の目的を持って遊ぶ。役割分担もできる。

パーテン(1902〜1970)は、アメリカの発達心理学者。

 ピアジェ(スイス)―保育の心理学―

Jean Piaget

知的能力の発達を、次の4つに分類した。

  1. 感覚運動期(0〜2歳頃)
  2. 前操作期(2〜7歳)
  3. 具体的操作期(7〜12歳)
  4. 形式的操作期(12歳月頃以降)

ジャン・ピアジェ(1896年〜1980年)は、スイスの心理学者。

フレーベル(ドイツ)―教育原理―

Friedrich Wilhelm August Fröbel

近代教育の源流。

ヨハン・ハインリヒ・ペスタロッチに啓発され、彼の初等教育のやり方をより小さい子供たちの教育に当てはめて、幼児の心の中にある神性をどのようにして伸長していけるか、ということに腐心。小学校就学前の子供たちのための教育に一生を捧げた。

引用元:Wikipedia

フリードリヒ・ヴィルヘルム・アウグスト・フレーベル(782年〜1852年)は、ドイツの教育学者。幼児教育の祖。

 ペスタロッチ(スイス)―教育原理―

Johann Heinrich Pestalozzi

近代教育の源流。

ヨハン・ハインリヒ・ペスタロッチ( 1746年〜 1827年)は、スイスの教育実践家、シュタンツ、イベルドン孤児院の学長。フランス革命後の混乱の中で、スイスの片田舎で孤児や貧民の子などの教育に従事し、活躍の舞台として、スイス各地にまたがるノイホーフ、シュタンツ、イフェルドン、ブルクドルフなどが有名である。

引用元:Wikipedia

 ボウルビィ(イギリス)―保育の心理学―

John Bowlby

「愛着理論」を唱えた。愛着の発達段階を次の4区分とした。

第1段階(誕生から12週):人物を特定しない働きかけ

無差別に周囲の人間に興味を持ち、働きかける段階

第2段階(生後6カ月まで):差別的な社会的反応

特定の人物(特に母親)に対し関心を示す段階

第3段階(2歳ごろまで):真のアタッチメント形成

特定の人物に対しての愛着が強まり、見知らぬ人には警戒や不安を感じる段階。
特定の人物を安全基地として一定の範囲内で外界に探索活動を行い、不安を感じると安全基地に戻る。

第4段階(2歳以降):目標修正的協調性

母親などの特定の人物がいなくても情緒的安定を保てるようになる段階。

非行少年の研究から、幼少期における愛着形成がその後の心身の発達に重要であることを発見した。
特定の人物との関わりは、やがて「内的ワーキングモデル」を形成し、自分自身や周囲の人々や世界についての理解や行動パターンを形成してゆくが、ボウルビィはこうした母性的な愛着形成が阻害されている状態を「母性剥奪」と呼んだ。

ジョン・ボウルビィ(1907年~1990年)は、イギリスの医学者、精神科医、精神分析家。専門は精神分析学、児童精神医学。精神医学に動物行動学(エソロジー)的視点を取り入れ、愛着理論をはじめとする早期母子関係理論を提唱した。

引用元:Wikipedia

 リッチモンド(アメリカ)―社会福祉―

Mary Richmond

個別援助技術(ケースワーク)」を理論化、体系化した。ケースワークは19世紀後半に、イギリス・ロンドンの慈善組織協会(COS)が始まり。その後アメリカに渡り、リッチモンドが理論化した。

メアリー・リッチモンド(1861年〜1928年)は、セツルメント運動のジェーン・アダムズとともにアメリカのソーシャルワーカーの先駆となった女性。慈善からソーシャルワークへの道を切り開く努力をし、のちに「ケースワークの母」と呼ばれる。

引用元:Wikipedia

 ルソー(フランス)―教育原理―

Jean-Jacques Rousseau

子どもは独自で自然で無垢な存在であるとした。教育は、大人の卑俗な価値観で染め上げてはならず、子どもの自由な活動と個性を尊重し、慎重に配慮しなければならないとした。

ジャン=ジャック・ルソー(1712年~1778年)は、フランス語圏ジュネーヴ共和国に生まれ、主にフランスで活躍した哲学者、政治哲学者、作曲家。

 ローレンツ(オーストリア)―保育の心理学―

Konrad Zacharias Lorenz

鳥類は、孵化して最初に見た動くものを親として認識するなど、一定の外部刺激が特定の行動パターンを誘導する現象を「インプリンティング刷り込み、刻印づけ)と呼んだ。人間にインプリンティングがあるとは実証されていないが、教育にはふさわしい時期があることを示唆する実験結果だ。

コンラート・ツァハリアス・ローレンツ(1903年〜 1989年)は、オーストリの動物行動学者。英語風にコンラッド・ローレンツとも表記される。刷り込みの研究者で、近代動物行動学を確立した人物のひとりとして知られる。息子は物理学者のトーマス・ローレンツ。

引用元:Wikipedia

ワトソン(アメリカ)―保育の心理学―

John Broadus Watson

人間の発達は、環境の影響を強く受けて形成されるので後天的な学習が重要だと考える「環境論」を唱えた。

ジョン・ワトソン(1878年~1958年)はアメリカ合衆国の心理学者。行動主義心理学の創始者。

発達を規定する要因をワトソンは行動主義の立場から、動物や人の発達は経験による条件づけにより成り立つと考えた。そのため、健康な1ダースの乳児と、育てる事のできる適切な環境さえととのえば、才能、好み、適正、先祖、民族など遺伝的といわれるものとは関係なしに、医者、芸術家から、どろぼう、乞食まで様々な人間に育て上げることができると唱えた。しかし、このような発言からワトソンの極端ともいえる行動主義的主張から、非難をうけることとなる。

引用元:Wikpedia

「遺伝論」のゲゼル

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