保育士ははなぜ食いっぱぐれのない資格か、解説します。
保育士はなぜ食いっぱぐれないのか
公務員は別として、民間企業への就職は景気に左右されます。
しかし、保育資格を使った就職は、相変わらず売り手市場です。
待機児童ゼロを目指す国の政策で、保育園が急増しており、保育士不足が続いているからです。
それに加え、保育士資格は国家資格であり、名称独占資格だからです。
医師や看護師の業務独占資格ほどではないものの、強い資格です。
保育園側は、一定の人数の保育士を雇わねばならず、しかも保育士に補助金が給付されたりするので、保育士資格があるのとないのでは大きな違いがあるのです。
業務独占資格:医師、看護師、診療放射線技師などの資格を指します。資格を有する人のみが独占的にその仕事に携わることができます。
名称独占資格:栄養士、保育士、保健師、作業療法士などの資格を指します。資格を有する人のみがその名称を名乗ることができます。
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保育士資格が必須あるいは保育士資格があると優遇される就職先
また、保育士資格は保育園の保育士だけで使える資格ではありません。
保育園意外に、保育士資格が必須あるいは保育士資格があると優遇される就職先は、下記のようにたくさんあります。
- 居宅訪問型保育
- ベビーシッター
- 保育ママ(家庭的保育)
- 認定こども園
- 企業内保育施設
- 病院内保育施設
- 放課後児童クラブ(学童保育・学童)
- 病児保育施設
- 放課後等デイサービス
- インターナショナルプリスクール
- 児童福祉施設(施設保育士)
- 保育事務(保育園運営会社)
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保育士資格をと取得する方法は?
では、食いっぱぐれのない国家資格であり、名称独占資格である保育士資格を取得するには、どうすれば良いのでしょうか。
基本的には次の2つの方法があります。
- 短大や専門学校の保育科やこども学科などの保育士養成学校に通う
- 年に2回実施される保育士試験の筆記試験と実技試験に合格する
神奈川県や大阪府など地域によっては「地域限定保育士試験」を実施していますので、年3回チャンスがある場合もあります。
独学で合格する人もいれば、通信講座を受講する人もいます。
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保育士試験の受験資格
保育士試験を受けるには、簡単に言うと短大卒以上、つまり大学に2年以上在学して62単位以上を習得した者に限られますが、高卒や中卒でもある条件を満たせば受験できます。
ただ、保育士試験の受験資格は、通常は短大卒以上ですが、例外がありますので、詳しくは「保育士試験の受験資格と試験内容」をご覧ください。
試験内容は下記の筆記と実技で、6割以上の成績をおさめる必要があります。
- 筆記試験:8教科9科目の筆記試験
- 実技試験:音楽表現(弾き歌)、造形表現(お絵描き)、言語表現(お話)のうち2分野を選択
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地域限定試験は、地域によって試験の方法に少し違いがあります。
たとえば神奈川の場合は、全国試験とは別の日程で行われますが、大阪の場合は同日程で実施されます。
実技試験の代わりに講習会への参加が求められるのはどちらも同じです。
試験料12,700円が後に返って来たり、保育士試取得にかかった費用の1/2が返って来る補助金の制度もあったりしますので、希望する方は下記の記事をお読みください。
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保育士養成校(指定保育士養成施設)で取得する
保育士養成校(指定保育士養成施設)には、専門学校や短大、4年制大学の保育科やこども学科などがあります。
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「幼保特例制度」によって、幼稚園教諭の免許状保有者は、容易に保育士資格が取得できます(ただし期限あり)。
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まとめ
保育士はなぜ食いっぱぐれないのかを解説しました。
それは、次のような理由です。
- 国の政策により保育園が増え、保育士は、売り手市場が続いている。
- 保育士資格は、保育園以外でも優遇される。
- 保育士資格は国家資格である。
- 保育士資格は名称独占資格である。
いかに求人が多いかは、保育士おすすめ転職・求人サイト(エージェント)14社比較の求人情報を見れば分かります。
保育士資格を取得するためには通常、短大や専門学校などの「指定保育士養成施設」に2年間通わねばなりませんが、保育士試験(筆記と実技)を受けて合格する方法もあります。
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