保育士の資格は、保育士にしか使えない資格ではありません。
学童施設や児童館への就職にも非常に役に立つ資格です。
保育士の資格があると、どのように有利なのか見ていきましょう。
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学童施設も児童館も就職に保育士資格は有利
たとえば、ネットの求人票を見てみましょう。
これは埼玉県の、ある学童保育指導員の求人だが、資格の欄に、「保育士 必須」とあります。
必須でないところでも、保育士の有資格者は「大歓迎」と記されていたりします。
実際に、学童や児童センターを自治体から受託している業者の求人でも、保育士の有資格者は厚遇されます。
たとえば資格がないと非常勤(パート、アルバイト)にしかなれませんが、資格を持っていると常勤(正社員)になれるといった具合です。
これは児童館でも同様です。
下の求人票は、神戸市立の「児童館常勤職員」の求人ですが、応募条件は、幼稚園・小学校・中学校いずれかの教諭免許か、保育士となっています。
放課後児童支援員の資格を取得するのにも保育士は有利
内閣府男女共同参画局の「男女共同参画書(概要版)平成30年版」によれば、昭和55年以降、「共働き世帯」は年々増加しています。
平成9年以降は遂に、共働き世帯が「男性雇用者と無業の妻からなる世帯数」を上回りました。
待機児童の問題がクローズアップされ、保育の充実がはかられましたが、せっかく保育園に預けて仕事を続けても、子どもが小学校に上がる時に離職しなければならない、いわゆる「小1の壁」も問題になりました。
そうした増加する共働き世帯を支えるのが、学童施設・学童保育です。
学童施設の職員の種類には、学童指導員と放課後児童支援員があります。
学童指導員とは、放課後の学童施設で児童の保育を行う職員のことを指し、特別な資格がなくてもなれます。
しかし、共働き家庭が増加し学童施設のニーズが高まったため、日本政府は2015年に新たに「放課後児童支援員」という資格を設立しました。
仕事内容は学童指導員と変わりませんが、これによって全ての学童施設に1人以上放課後児童支援員を配置することが義務付けられました。
つまりこのこの放課後児童支援員には、資格が必要であり、その資格を取るためには、次の受講資格を持つ者が研修を受けねばなりません。
ここでも1番目に挙げられているように、保育士の資格が役に立ちます。
受講資格
- 保育士の資格を有する者
- 社会福祉士の資格を有する者
- 高校卒業後、2年以上児童福祉事業に従事した者
- 幼稚園、小学校、中学校、高等学校又は中等教育学校の教諭となる資格を有する者
- 大学で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者
- 大学で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する 課程において優秀な成績で単位を修得したことにより、大学院への入学が認められた者
- 大学院において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専攻する研究科又はこれらに相当 する課程を修めて卒業した者
- 外国の大学において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者
- 高校卒業者等であり、かつ、二年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事した者であって、市町村長が適当と認めた者
研修科目
研修科目は次の6科目です。
- 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の理解
- 子どもを理解するための基礎知識
- 放課後児童クラブにおける子どもの育成支援
- 放課後児童クラブにおける保護者・学校・地域との連携・協力
- 放課後児童クラブにおける安全・安心への対応
- 放課後児童支援員として求められる役割・機能
研修日程
各自治体によって異なりますので、自治体にお問い合わせください。
受講料
基本は無料ですが、テキスト代や交通費が別途必要です。
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